「イワシ」が大量に海岸に打ち上げられている映像をニュースで見たことはないでしょうか?
こんな光景です。
2023年12月7日、北海道函館市浜町の海岸の映像です。
「なぜ、こんなに大量の魚が海岸に打ち上げられてるの?」
「よく起こることなの?」
「地球温暖化などが原因なのでは?」
と疑問がわいてくると思います。
なぜ、大量のイワシが海岸に打ち上げられるのか?
イワシ大量死のメカニズムについては、下の見解が一番有力であるようです。
イワシ類は大きな群れで、広い範囲を回遊しています。
主なエサは、沿岸部の比較的浅い場所に生息しているプランクトンです。
イワシは食物連鎖の下位にいて、フィッシュイーターがイワシを追い回します。
イルカやサメといった大型の捕食者に追われて沿岸部に大量のイワシが密集。
密集しすぎて酸欠となり、窒息死したイワシが大量に海岸に打ち上げられた。
その他にも、「海水温の急激な下降」や「感染症」、「海水汚染」などがあり、ケースにより原因は分かれます。
はっきりした原因が分からないので、打ち上げられたイワシを食べないようにしましょう!
ただ、今回の北海道函館市は、豊富な漁場で海水汚染は考えられない。
また、水温も14℃でイワシにとって快適な海水温だったようです。
捕食者に追い回されパニックとなり、密集しすぎて酸欠死した。
とするのが無難な結論となります。
イワシの大量死は珍しいのか?
結論から言うと、珍しい現象ではないようです。
2023年10月に熊本県や長崎県で、2023年2月には新潟県でも、同様にイワシが海岸に大量に打ち上げられる現象が起きています。
毎回、大きなニュースとならず、数日で世間から忘れ去られているようです。
地球温暖化との因果関係は?
結論から言うと、地球温暖化が原因で、イワシパニックが起こることはないようです。
ただ、イワシは海水温に非常に敏感な魚で、近年の地球温暖化による海水温上昇や、海流の変化の影響で、日本近海での水揚げ量は減少しています。
サンマに続き、イワシが高級魚となる時代が来るのではないかと、危機感を感じます。
まとめ
今回は、「イワシの大量死」について調査しました。
イワシは捕食者に追われて、密集しすぎて酸欠を起こし、海岸に打ち寄せられることがあります。
それも、たびたび起こる珍しい現象ではないようです。
こういった現象が起こるたびに、「大地震の前触れか!?」「大津波の前触れ!」などのあおりワードが出ますが、あおられないように注意しましょう。
このイワシの大量死については、地球温暖化と直接の関係はないようです。
ただ、地球温暖化による海水温上昇により、魚全体の漁場の変化が起きています。
以前は、九州沖や房総沖で獲れていた魚が、現在は青森や北海道で水揚げされているのも事実です。
いままで見たこともないカラフルな魚が、近所のスーパーに並ぶ日も近いかもしれませんね。