2024年5月10日から12日に太陽フレアが発生。
世界各国でオーロラが観測されるなど、影響が出ているようです。
5月10日から数日間は、生活に影響が出る可能性があります。
そこで今回は、太陽フレアのメカニズムや人体と生活の影響について調査。
また、日本でもオーロラが見れるのか?も調べました。
ぜひ、最後までお付き合いください。
2024年5月、太陽フレアが18年ぶりの規模で発生!
アメリカ宇宙天気予報センター(SWPC)は、2005年1月以来(18年ぶり)となる「G4」の磁気嵐警報を発令しました。
G1~G5の5段階中上から2番目の強さの太陽フレアが複数回にわたり発生。
現在(2024年5月11日)地球で巨大な磁気嵐が観測されています。
5回の太陽フレアにより放出された物質が、5月10日~数日にかけて地球に到達すると予想されています。
「このレベルの警報は極めてまれだ」とSWPCは説明した。
Bloomberg(2024/05/10)
太陽フレアとは?
太陽フレアとは、太陽で起きる爆発現象のことです。
太陽の中にも磁場があり、それがねじれたりして変形することで次第にエネルギーがたまります。
このエネルギーが太陽内に留まりきれずに爆発することにより太陽の外に放出されます。
爆発の規模は水素爆弾の10万〜1億個分に相当するといわれ、このエネルギーの塊が、太陽風となり地球に降り注ぐことになります。
この太陽フレアがいつ起こるのか?どのくらいの規模で発生するのか?
現在の科学では予測できません。
太陽フレアの人体や生活への影響は?
太陽フレアが発生すると、太陽大気のガスであるプラズマや、人体に有害な高エネルギーの粒子、大量の放射線などが宇宙へ放出されます。
この物質が地球にも降り注ぐことになります。
実際にどのような影響があるのか見ていきましょう。
太陽フレアの影響①:電波の妨害
太陽フレアの発生により電磁波が地球に届きます。
電磁波は電波を妨げ、通信などに影響を及ぼすことがあります。
具体的には、次のような通信に障害が起きます
船舶・航空機無線、短波通信、短波放送、防災無線、FM放送の障害
太陽フレアの影響②:人体への影響(被ばく)
太陽フレアにより高エネルギー粒子が放出されると、宇宙飛行士の被ばくに加えて、人工衛星の誤作動を招く場合があります。
太陽フレアが発生すると、宇宙飛行士の被ばく量は通常の数十倍になると言われています。
大気圏内では、航空機の乗員の被ばく量が増える危険性もあります。
電磁波が大量に放出された場合、地表に降り注ぐ量も増えるため、私たち一般人にも影響が出る可能性があります。
2024年5月に発生中の太陽フレアは人体に影響が出ないと言われています。
ただし、ペースメーカーなどをお使いの方は影響が出る可能性があるので注意が必要です。
太陽フレアの影響③:衛星・送電線の運用
3つ目の影響は衛星・送電線の運用に支障をきたすことです。
衛星に搭載されたコンピューターやメモリーに誤作動が生じたり、発電所の変圧器が過熱したりする場合があります。
これにより、スマートフォンの地図アプリやカーナビの精度の低下や、天気予報のサービスが配信されない、停電が発生するなどが起きると想定されます。
通信・放送・観測衛星の障害、測位システム(GPS)の誤差、送電施設に障害
太陽フレアの影響が出ている地域がある
上の表は、過去の太陽フレアによる災害の一例です。
電波障害や衛生障害、停電などが発生しています。
厄介なのは、いつどこでどのような障害が起こるかわからない点です。
停電なら地域性の災害ですが、衛生障害になると世界規模で影響が出ます。
太陽フレアの情報を得た場合は、影響が出ることを考慮し対策を練る必要があるでしょう。
- 社会システムが正常に機能していない場合に備えて、太陽フレアが起きる可能性の高い日は外に出ない
- 停電や物流の混乱に備えて、非常食、水、蓄電器などを用意しておく
- スマートフォンが使えなくなることを想定して、その他の連絡手段を作っておくなど
上記以外にも、思いつくことがあれば対策を考えておく必要があるかもしれませんね。
太陽フレアにより日本でもオーロラが見れる!?
日本時間の5月11日(土)は、世界各国で低緯度オーロラが観測されています。
イギリスなどヨーロッパの北緯50度前後の地域や、北米大陸ではアメリカ本土の北緯45度以南の地域でもオーロラの観測が報告されています。
なお、アラスカなど高緯度の地域は白夜の影響で5月は真っ暗にならず、オーロラ観測には向いていない時期です。
今回の磁気嵐が続くとするならば、日本国内でもオーロラが見られる可能性があります。
北海道など北日本でチャンスとなりそうで、日が沈んで真っ暗になったあと、北の空の低空で発生する可能性があるようです。