日本の高齢化問題をめぐり、過激発言で話題になった成田悠輔さん。
2023年には、ニューヨークタイムズにその発言が掲載されると、瞬く間に世界へ拡散されました。
そこで今回は、成田悠輔さんの過去に物議を呼んだ過激発言についてと日本と海外における世間の反応を調査しました。
ぜひ、最後までお付き合いください。
成田悠輔の発言がなぜ物議を呼んでいるのか?
以前から少子高齢化問題について、過激な発言を繰り返し度々話題になっています。
ではなぜ、成田悠輔さんの発言がなぜ物議を呼んだいるのかを見ていきましょう。
物議を呼んだ発言内容とは?
以下、物議を呼んだ発言の一部をまとめました。
- 2021年12月17日放送、インターネットテレビ局「AbemaTV」に出演した際の発言。
「僕は唯一の解決策ははっきりしていると思っていて、結局、『高齢者の集団自殺』『集団切腹』みたいなのしかないんじゃないでしょうか?」
「(私は)けっこう大真面目で、やっぱり人間って引き際が重要だと思う。」
- 2022年1月17日、公開された経済メディア「NewsPicks」の番組での発言。
日本社会で今後起こり得る議論として、『安楽死の解禁』や、『安楽死の強制』みたいな話も議論に出てくると思うんです。
また、別のインタビューの際には
消えるべき人に「消えてほしい」と言い続けられるような状況をもっとつくらないといけないんじゃないか。
などとも発言しています。
世間の反応は?(日本)
世間の反応はどうでしょうか?
賛否両論あり、冷静な判断を促す意見まで様々です。
なぜ、物議を呼んでいるのか?
成田悠輔さんのXには60万人を超えるフォロワーがいます。
その多くが高齢者ではなく、Xを利用する若者層であることが分かります。
その中でも、「いくら働いて給料をもらっても税金で持っていかれ、生活が苦しいのは高齢者のせいだ!」と思っている若者も一定数いると予想されます。
このような人々が過激な発言に同調し、犯罪行為へと向かわせる起爆剤になる可能性があることが、物議を呼んでいる理由の一つです。
また、2016年に起きた障碍者施設の19人殺害事件では、犯人は26歳の青年で、「障害者は不幸しか作らない」「意思疎通できない障害者は殺そうと思った」「障害者は安楽死させるべきだ」と語っていました。
このような過激な思想を持った若者が増えることも危惧されています。
成田悠輔、高齢者集団自決発言!海外の反応は?
海外の反応はどのようなものでしょうか?
見ていきましょう。
ニューヨークタイムズに成田発言が掲載
2023年2月、ニューヨークタイムズに掲載された記事です。
「イェール大学教授が日本の老人に集団自決を勧めた。彼は何を言いたかったのだろうか?」として成田悠輔さんによる2021年12月の「集団自決」「集団切腹」発言を載せています。
日本が抱えている高齢化問題に触れた過激な発言で、日本で激しい反応を呼ぶ問題に触れてしまった。
アメリカにおいては実際無名であるが、日本ではその過激な姿勢によって、ソーシャルメディア上で数十万人の不満を持った若者のフォロワーを獲得している。
彼ら(若者)は老人主導社会が経済発展を妨げていると考えている。
また、日本における高齢者問題について、
高齢者を敬う文化があるにもかかわらず、日本では以前から高齢者を淘汰する考え方が浮上していた。
10年前、当時の財務大臣で現在は自民党の実力者である麻生太郎氏は、老人は「さっさと死ねばいい」と言った。
このように政治家の失言があったこと。
また、第二次世界大戦での「神風特攻隊」や「姥捨て山」の昔話などが掲載されています。
そして、日本の介護費用の問題や、若者の負担が今後も増えていくことが予想されることに触れています。
また、
日本では、国民の過半数が任意の安楽死の合法化を支持しているとの調査結果もある。
しかし、成田氏が強制的な実践に言及したことは、倫理学者を動揺させている。
現在、安楽死を合法化しているどの国も「本人が自ら望んだ場合にのみ認めている」
と安楽死についての見解を語る教授の言葉を紹介しています。
最後に、
かつての教え子は「才能ある学者」で「一風変わったユーモア感覚」を持っていると述べた。
「私は、ユースケには学者として非常に有望なキャリアを維持して欲しいと思っているのですが、」「彼のような場合、他のことに気を取られていることが最も心配で、それがちょっと残念です。」
成田悠輔さんのマサチューセッツ工科大学での博士課程の指導教官を務めたジョシュ・アングリスト氏の言葉で締めくくられています。
世界各国に拡散
この記事が公開されると24時間で、アメリカはもちろんイギリス、東南アジア、ドイツ語圏、スペイン語圏、インドなどのメディアに取り上げられました。
そして、SNSで拡散され世界中を巻き込み大炎上しました。
- イギリスの「デイリー・メール」「テレグラフ」
- ドイツの週刊誌「シュピゲール」
などでも取り上げられ、ニューヨークタイムズのツイートは2187万ビューを達成。
日本語圏では起こりえない速さで、英語圏で拡散されました。
海外の反応(SNS)
海外の反応を見ていきましょう。
日本同様に否定する意見、賛同する意見に分かれます。
高齢化問題は、高齢者率が比較的高い先進国を中心とした世界的な問題なのかもしれませんね。
最後に思うこと。
今回は、成田悠輔さんの発言を受けて日本と海外の反応を中心に調査しました。
日本のみならず海外において、とくに先進国では高齢化が社会問題になっている国が多くあります。
成田悠輔さんの集団自決発言を受けての世界規模での炎上は、そのことを物語っています。
人はだれしもいつか年老いて高齢者と呼ばれる存在になります。
このような過激発言を聞いてあおられるのではなく、また、知らないふりをすることもなく、冷静になって自分のこととして考えてみることが大事なのではないかと思いました。