【企業分析】九州の優良企業「ヤマエグループホールディングス」(7130)

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半導体世界大手の台湾TSMCの半導体工場建設などホットな話題の多い九州地区。
そんな九州でトップの商社、ヤマエ久野を中核とする持株会社である「ヤマエグループホールディンングス」を調査してみました。

結論から言うと、コロナ禍以降は業績好調。
近年では、2022年にピザハット・コーポレーション(株)を子会社化するなど、積極的なM&Aを繰り返し、成長の波に乗る。
株価も右肩上がりで、2024年3月期の業績も強気の予想を出してきている。

目次

2024年3月期の第1四半期も業績好調

前年同期比
⚪︎売上高 +11.2%
⚪︎営業利益 +52.5%
⚪︎経常利益 +54.3%
⚪︎純利益 +9.0%


第1四半期終了時点で予定通りの業績推移となり、好調をキープしています。

年次業績:コロナ禍前を超え、さらに成長予想

2023年度3月期
⚪︎売上高 5,879億円(前年比 +116.7%)
⚪︎営業利益 115億円 (前年比 +168.3%)

⚪︎経常利益 121億円 (前年比 +155.1%)
⚪︎純利益 78億円 (前年比 +117.1%)

2023年3月期は売上高・営業利益ともに過去最高を計上。

メインの食品関連事業だけでなく、全セグメントで前期を上回る

2022年8月、日本ピザハット・コーポレーション㈱を子会社化したこともあり、食品関連事業が大幅に拡大。

セグメント別事業内容

⚪︎食品関連事業
一般加工食品、菓子、酒類の販売および弁当の製造、焼酎の製造、農産物加工販売、配達飲食サービスなどを行う。

⚪︎粉糖・資料畜産関連事業
食品原材料・飼料・畜産物・水産物の販売、畜産農業等を行う。

⚪︎住宅・不動産関連事業
住宅関連資材・住宅設備機器・木材等の販売、建築工事、不動産売買・賃貸等を行う。

⚪︎その他事業
運送事業、燃料事業(ガソリンスタンド運営)、レンタカー事業、情報サービス事業、スポーツクラブの運営等を行う。

販売先も食品業界のみならず、農林畜産業や住宅業界も

M&Aで事業拡大を続け、食品関連の販売先は67%を占めるが、農林畜産関連業が16%、住宅・不動産業13%と幅広い販売先を持っている。

ヤマエGHD 業種別構成比率

財務状況

直近は投資CF(キャッシュフロー)が急増!
2022年にピザハットの株式を買い取り子会社化したため、投資CFが増加。
積極的に投資を行い、事業の拡大を目指していることがうかがえます。

「のれん」として計上されている額は212億円で、純資産額は669億円なので無理のない範囲内でM&A戦略を立てていると言えます。

キャッシュ・フローとは?

のれんとは?
企業買収の際、買収された企業の純資産額以上を支払った金額のことで、無形固定資産として計上されます。
M&Aの失敗などで「のれん」の減損処理をする場合は、純資産から引かれることとなるため、もし全額減損処理ということが起きた場合を考え、純資産額を上回る「のれん」は危険ということになります。

経営計画

⚪︎物流戦略
物流センターの自動倉庫化、AGV(無人搬送車)の導入、無人フォークリフト、アームロボットの導入など人材不足を見据えた物流の効率化を推進。
拡張性、柔軟性を企画した時期期間システムの構築に着手など、AIをはじめとした先端技術の活用による次世代流通モデルを追求

⚪︎新規事業戦略
2022年に日本ピザハット・コーポレーションを子会社化し、BtoC事業に参入するなど、新規事業に前向きに取り組む。
これからの戦略として、「食」「住」に次ぐ第三の柱を模索中。

⚪︎M&A戦略
今後もM&Aによる水平・垂直・新規事業分野への進出をさらに加速。

⚪︎エリア戦略
顧客と共生を核とした事業エリア拡大と戦略的なM&Aの実施し、九州外エリアでの基盤を確立する。
また、常温・チルド弁当、チルド惣菜等の製造に対応した新工場を設立するなど九州でのシェア堅守にも取り組む計画。

競合企業

三菱食品 売上高 1兆9,967億円
加藤産業 売上高 1兆 356億円
神戸物産 売上高 4,061億円
その他食品商社全般

自社の強みは?

⚪︎数多く行ってきたM&Aのノウハウを活かした経営戦略。
⚪︎地元九州での圧倒的な事業規模と知名度。
⚪︎積極的な事業拡大姿勢。

自社の弱みは?

⚪︎中間流通業ならではの低い利益率。(薄利多売)
⚪︎人の力に頼らざるをえない物流業という業態
⚪︎地域依存度が高い。(九州地区と沖縄地区で売上の50%を占める)
⚪︎為替や国際問題によるエネルギー高騰やその他物価高の影響を受けやすい。

事業拡大の機会

⚪︎九州・沖縄地区以外で事業展開。伸び代がある。
⚪︎発展著しい新興国への展開。

事業拡大への脅威

⚪︎少子高齢化する日本国内マーケットの先細り。
⚪︎物価高騰、エネルギー高騰により増え続ける物流コスト。
⚪︎慢性的な人材不足。直近は2024年問題。
⚪︎M&Aが失敗に終わった場合に生じる減損処理。

今後の事業展開シナリオを考えてみた

《ポジティブシナリオ》
今まで培ってきたM&Aのノウハウを生かし、今後も積極的に事業を展開。
地元九州の地場産業や特産品を関東以北にも広げ、全国展開を計る。
更には、成長が期待できるグローバルサウスと言われる国々でもM&A事業を展開。現地法人とともに、九州をはじめとした日本の食文化を広げ、世界へ進出する。

《ネガティブシナリオ》
円安、物価やエネルギー価格の高騰により日本全体の購買意欲が低減。長期化することで売上高も年々減少していく。
実質賃金も上がらず、人材が流出し、さらに売上高が減る。
物流センターの省力化や自動化への投資もできず、業務効率が低下。顧客離れが起きて受注量も年々減少。
負のスパイラルに陥り、経営が立ち行かなくなる。

調査のまとめ

2021年10月に東証一部に上場したヤマエグループホールディングス。

上場時のは1,321円だった株価が、2023年8月には4,605円と、約3.5倍となっており、成長が株価にも反映されています。

ただ、不安定な世界経済や戦争による円安や物価高など、先行きが不透明な情勢がまだまだ続くと予想されます。
そんな世の中で当社がどのように業績を伸ばしていくか?
楽しみです。

調査は続行中。今後随時更新していきます。

参考資料:ヤマエグループホールディングス 2023年3月期決算説明資料

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